初代支部長の夛田浩先生(福井大学)に続いて、二代目支部長を引継ぐこととなりました。新副支部長の阪上学先生(金沢医療センター)とともに、支部活動を盛り上げて参ります。
本学会は、不整脈の診断や治療の研究を進め、その成果を患者と社会に還元することを目的として設立され、東海・北陸支部も、発足から4年目を迎えました。これまでに開催された3回の地方会は、研究発表、教育講演、スポンサードセミナーなどの魅力的で充実したプログラムを通して、多くの方に参加いただき盛会裏に終了いたしました。
過去数年の振り返りから、本学会は三つの重要なトレンドを示していると感じます。第一に、社会の高齢化に伴い心疾患患者が増加しており、カテーテルアブレーションや心臓植込み型デバイスの植込み件数も増えています。その結果、不整脈の診断と治療への需要が高まっています。第二に、センサー機器や通信技術、AI解析などの進歩が技術革新を促進し、これにより新たな治療法や診断手法の開発が進む一方、さらなる医療の向上も期待されています。第三に、従来は病院内で完結していた医療が、例えば心臓植込み型デバイス患者においては遠隔モニタリングの導入により変革を遂げ、これにより医師とメディカルプロフェッショナルがより連携し、患者管理を共同で行うチーム医療の重要性が増しています。こうした流れは、メディカルプロフェッショナルの新規会員の増加につながっています。
カテーテルアブレーション治療や心臓植込み型デバイスの植込み経験や技術習得は勿論重要ですが、今後は病態解明やコホート研究、新規技術開発などの推進も大切な課題となることでしょう。
東海・北陸地区の不整脈診療の発展と普及に向け、全力を尽くす覚悟です。ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
令和5年8月吉日
藤田医科大学ばんたね病院内科
渡邉英一